横浜 不動産 愛犬の健康管理:愛犬美容 ドリームドッグ

愛犬の健康管理

愛犬の緊急処置法

緊急処置法

 健康上の問題は獣医に任せるのが一番だが、突発的な事故の場合は応急の手当てが要求される。一刻を争う事態にどう対処すればいいのかを知っておくことが、愛犬の生と死を分ける鍵にもなる。

 愛犬が意識不明になり、呼吸または鼓動あるいはその両方が停止していたら、心肺蘇生法(CPR)をほどこして、できるだけ早く獣医に連絡する。CPRは、口から鼻に空気を送り込む蘇生法と心臓マッサージが組み合わされたものである。

口から鼻に空気を送り込む蘇生法
ステップ1.犬の口から粘液や異物を取り除く。舌を前に出す。

ステップ2.犬に意識がなければ、あなたの口で犬の鼻の穴をおおい。いっぱいに吸った空気を2~3秒間強く吹き込む。犬が小さければ、犬の鼻と口の両方をおおう。

ステップ3.空気が肺から出るまで、2~3秒の間隔を置く。犬が通常の呼吸になるまでこれを続けるが、1時間を要することもある。胸に触れて鼓動があるかどうかを調べ、必要なら心臓マッサージを行う。

心臓マッサージ
犬に意識がなく、鼓動もない場合、心臓マッサージを行う。

ステップ1.肘の後ろにある胸に手を置き、強すぎず確実に押す。1秒間隔で5~6回押すのが1セット。

ステップ2.心臓マッサージと人工呼吸を交互に行い。これを10分間続ける。

水の吐き出させかた
ステップ1.犬が動かなければ、まず鼻と口の中にあるものを全部吐き出させ、舌を前に出す。

ステップ2.肺から水を吐き出させるために、犬の後ろ脚をつかんで、そっと前後にゆする。

ケガをしてる犬を動かす
骨折をしている疑いがあれば、犬の痛みが最小ですむように注意して扱う。背骨が折れている場合には、急に動かすと麻痺につながるので、このことは特に重要だ。犬を動かす前に気道がつまってないか確認する。自分で添え木をあてようとしないこと。余分なストレスを与えたり、大切な時間を無駄にすることになりかねないからだ。一刻も早く獣医に連れていこう。

大きな犬を動かす
犬の体をねじ曲げないようにして、慎重に板または担架の上に乗せる。

小さな犬を動かす
両手で体全体を支えるように注意深く持ち上げる。骨折した脚をぶらりと垂らさせる。


愛犬の緊急事態対応表

緊急事態対応表


緊急事態:意識不明
症状:動かないが、脈と鼓動がある。
応急手当:
1.気道に異物があれば取り除き、舌を前に出す。
2.鼓動を確認する。
3.骨折の疑いがある場合は、扱いに細心の注意を払う


緊急事態:骨折の疑い
症状:激痛があり、立とうとしない。
応急手当:
1.扱いに細心の注意をはらう。
2.おとなしい小さな犬なら、体を両手で持ち上げて支える。背中をまっすぐに。脚が折れているなら、体を支えているあいだ、脚をぶらりと垂らしておく。
3.大きな犬は体をねじらないようにして担架の上に乗せる。
4.勝手に添え木をあてないこと。
5.ただちに獣医に運ぶ。


緊急事態:ショック
症状:元気がなく、触ると冷たい。肉が白か灰色になっている。呼吸が速い。
応急手当:
1.楽な姿勢で寝かせる
2.毛布かタオルでゆったりとかけて、体を温める。
3.ただちに獣医に運ぶ。


緊急事態:軽い傷
症状:傷は浅く、少し血が出ている。
応急手当:
1.傷口の周辺の毛を刈る。
2.消毒剤で汚れを落とす。
3.感染を防ぐために、手当のあとすぐに獣医に運ぶ。


緊急事態:深い傷
症状:皮下組織や内臓が見えるほどの深い傷口が開いている。大量の出血がある。
応急手当:
1.細菌ガーゼか布の圧迫包帯で止血する。
2.圧迫包帯から血がにじみ出る場合は、さらに層を重ねる。
3.傷口が包帯を巻けない部位なら、直接患部を圧迫する。絶対に止血帯を使わないこと。
4.傷口を押さえたまま、ただちに獣医に運ぶ。


緊急事態:溺れたとき
症状:水の中で犬が動かない。
応急手当:
1.鼻や口から流れ出ている物を取り除き、舌を前に出してやる。
2.後ろ脚をつかんでそっと揺すり、肺から水を吐き出させる。
3.犬が呼吸を始めなければ、CPRを開始する。
4.ただちに獣医に運ぶ。


緊急事態:火傷
症状:火や熱い油が毛や皮膚に接触。
応急手当:
1.冷たい水で患部を冷やす。
2.獣医に連絡するかたわら、冷たいパップを貼る。


緊急事態:感電
症状:電気コードを噛んだ場合、虚脱、意識不明、呼吸困難、心拍停止、ショック、口の火傷などの症状を起こす。
応急手当:
1.犬に触る前に、器具のスイッチを消して、コードをコンセントからはずす。
2.必要ならCPRを施し、ただちに獣医に運ぶ。


緊急事態;熱射病
激症状:しいあえぎ、赤い歯肉、衰弱、虚脱などの症状を起こす。速やかに手当を受けなければ、脳障害や死亡に至る場合もある。
応急手当:
1.冷たい水で体温を39.5度までゆっくりと下げる。
2.氷のうがあれば、首と頭にあてる。
3.ただちに獣医に運ぶ。


緊急事態:窒息
症状:苦しみがっているのがはっきりわかる。頭を振る、よだれを流す、吐くような音を立てる、足を口に入れる、歯肉が青ざめ、虚脱状態になることがある。
応急手当:
1.犬の口の中をのぞき込む。
2.つまっている物が見え、つかむことができたら、犬に噛まれないように注意して取り除く。
3.小型犬、中型犬の場合は逆さまにしてふる。
4.大型犬の場合は、首の後ろか肩のあいだをきつくたたくと、異物が飛び出す場合もある。
5.異物が取り除けない場合は、急いで獣医に運ぶ。異物を飲み込んでしまった場合は、取り除くためにX線写真や手術が必要なこともある。
6.犬の口や舌に刺さった釣り針は、ペンチで鈎状の部分を切り離せば取り除ける。この処置には獣医の助けが必要かもしれない。


緊急事態:中毒
症状:痙攣、過度のよだれ、嘔吐、過敏、下痢、呼吸困難、瞳孔の大きさの変化などがみられる。
応急手当:
1.ただちに獣医に運ぶ。
2.犬が食べた物がわかれば、容器に入れて持参し獣医にみせる。


緊急事態:発作
症状:脳腫瘍、脳の損傷、中毒、てんかんなどの原因が考えられる。体をよじる、吠える、よだれを流す、吐く、失禁するなどの症状を起こす。
応急手当:
1.犬の口やその近くに手を置かないこと。ひきつけを起こした犬は行動の制御がきかないので、無意識のうちに噛む恐れがある。犬が舌を巻き込むことはない。
2.発作を起こしているあいだは犬に触らないのが一番だが、どうしても動かさなければならないときは、タオルや毛布を使って体を保護しながら動かす。
3.発作はたいていすぐおさまるが、もし続くようなら、救急対応のある病院に運ぶ。


愛犬の応急手当

応急手当

 よくある緊急事態をいかに察知し、どう対応するかを身につけておくことは、愛犬の命を救うことになるかもしれない。しかし忘れてはならないのが、あなたは専門家ではないということだ。応急手当の目的はあくまで、獣医に診てもらうまでのあいだに状態がそれ以上ひどくなるのを防ぎ、痛みと苦しみを最小限に抑えることにある。

 犬は活発で好奇心が強く冒険好きな動物だから、どんな危険に遭遇してもおかくしくはない。残念なことに都会では、つながれていない犬が車にひかれる事故が多い。事故による外傷は、骨折、ショック、裂傷、出血、脊髄の損傷、胸や腹部の内部損傷などを引き起こし、死に至る場合もある。

 このような事故を防ぐ最善の方法は、犬をつなぐか囲いのある庭に閉じこめておくことだが、いくら飼い主が注意しても、逃げ出して事故ないことが、いくら飼い主が注意しても、逃げ出して事故にあうことがある。もし愛犬が車にひかれたら、すぐに獣医のところへ運ぶこと。ただし犬を動かすときは細心の注意をはらわなければならない。

 犬はケンカでもよくケガをするが、ことにオス同士の場合が多い。襲った犬が大きくて噛まれたほうが小さい場合には、噛み傷が重傷になることがある。深い傷はすぐに獣医にみせる必要がある。小さな傷なら緊急事態ではないが、ていねいに消毒するように。目に受けた傷はすべて、すぐに獣医に見せることが大切だ。

体に有害な食欲
 犬は大の食いしん坊だが、それがしばしば事故につながる。特に台所が現場になることが多い。犬がレンジに近づきすぎると、熱い鍋や熱した油のはね、炎なので火傷をする危険が非常に大きい。電気コードを面白がって噛む子犬や若い犬は、電気で火傷する事も珍しくない。

 この場合もまた予防が肝心だ。料理中は、犬をレンジに近づけないようにし、電気のコードは常にコンセントから外しておくか、犬が届かないようにする。

 好奇心の旺盛の犬は、家に置いてある危険物や毒物を飲み込んでしまうことがあり、喉に小さな物がつかえて呼吸が妨げられたり、消化管に送られてしまったりという事態が起きる。呼吸が妨げられる場合、犬は大変苦しむので、扱う際には細心の注意が必要だ。

 中毒を起こす場合、摂取した物によってその徴候は様々なので、犬がなにか危険なものを口にしたのではないかと思ったら、症状を待たずに対処しなければならない。たとえば漂白剤、除草剤、不凍液、殺虫剤、消毒薬など、日用品のなかには犬が口に入れると危険な物がたくさんある。

熱射病
 容易に防ぐことができるもののひとつが熱射病だ。熱射病は暑い日に過度な運動をすると起きるのだが、不注意な飼い主が車の中に犬を置いて出ることによって起こる場合のほうが多い。暑い日には決して犬を注射した車の中に置き去りにしないこと。たとえ窓を開けていても、温度は何分もたたないうちに急上昇する。すぐに手当をしなければ脳に障害が残るか、死に至ることもある。心臓の悪い犬や肥満した犬、顔の短い犬などは、熱射病になる危険性が非常に高い。

口輪のつけかた
 ケガや痛みのある犬には、静かにゆっくりと気をつけて近づくこと。どんな動物でも、痛みや恐れにさいなまれているときには危険で、決して顔を動物に近づけてはいけない。ヒモか布あるいはガーゼを用いて口輪をつけてやると、噛まれずに犬を扱うことができる。

ステップ1.布かガーゼかヒモのいずれかを、そっと鼻口部に巻き付けて輪を作る。

ステップ2.両端を持ち、もう一度鼻口部に巻き付ける。

ステップ3.頭の後ろで結び目を作る。呼吸しにくそうなら、巻き方をゆるめる。


愛犬の胃腸の異常

胃腸の異常

内部寄生虫
 犬の体内に寄生虫がいることは少しも珍しいことではない。現にたいていの子犬は、生まれつき内部寄生虫を宿しているが、生まれてすぐ母犬の乳から体内に取り込むことになる。ほとんどの場合犬に害はないのだが、飼い主にとっては心配の種である。愛犬の糞便の中に成虫を確認できることが、一般的には寄生虫の有無を確認するには、獣医の顕微鏡で検査してもらう必要があり、そのうえで虫の種類に応じた適切な投薬治療も可能になる。毎年愛犬の健康診断を受ける際に、必ず糞便の検査をしてもらう必要がある。

犬に多くみられる内部寄生虫
虫の種類 特徴 検出法 症状 治療法


虫の種類:回虫

特徴:子犬は母犬の胎内で感染。年齢を問わず卵の摂取により感染。

検出方法:スパゲティ状の成虫が子犬の糞便に存在。糞便の顕微鏡検査で卵を確認。

症状:通常軽い嘔吐と下痢。大量発生の場合、体重の減少、毛づやの悪化、太鼓腹などの症状。卵により人間にも感染。

治療方法:ワクチン接種時などに投薬治療


虫の種類:鉤虫

特徴:腸内に寄生し、吸血、母乳による感染、皮膚からの浸入、幼虫の経口感染の3つの感染経路。

検出方法:裸眼では視認不可。成虫あるいは卵を確認するには検便が必要。

症状:貧血、下痢。 衛生的環境の維持により予防。

ワクチン:獣医の処方による投薬により駆除。


虫の種類:鞭虫

特徴:大腸に寄生、非衛生的環境が原因。

検出方法:通常は顕微鏡検査で成虫ないし卵を確認。

症状:下痢、ときに血便や粘液便。 衛生的環境の維持。

ワクチン:獣医の処方による投薬により駆除。


虫の種類:条虫(サナダムシ)

特徴:小腸に寄生。条虫に感染したキャリア(おもにノミ、ほかにウサギ、ネズミなど)の摂取による感染。

検出方法;糞便中に成虫の断片を視認可能。

症状:肛門の周囲に米のような乾燥した粒を視認可能。通常は無症状。 ノミの駆除により予防。

ワクチン;獣医の処方による投薬により駆除。


虫の種類:コクシジウム

特徴:非衛生的で混雑した住環境が原因。

検出方法:顕微鏡による検便。

症状;下痢。

ワクチン:衛生的環境の維持。投薬により治療は容易。


虫の種類:ジアルジア

特徴:汚染された水の飲用により感染。

検出方法:顕微鏡による検便。

症状:下痢。

ワクチン: 衛生的環境の維持。投薬により治療は容易。


虫の種類:犬糸条虫(フィラリア)

特徴:蚊が媒介となり感染。

検出方法:心臓に寄生。 簡単な血液検査。

症状: 典型的な心臓病の症状:咳、呼吸亢進、運動不耐性、体重減少、突然死など。

ワクチン:月1回の投薬で予防。


嘔吐
 犬が嘔吐するのは正常な行為である。口にしてしまった怪しげな物から身を守る唯一の手段が嘔吐なのだ。食べ過ぎたとき、食べ慣れない物を口にしたとき、犬は嘔吐する。食事の内容が少し変わったとき、あるいはゴミ袋から盗み食いしたときにも吐き戻すことがある。またとっておきの珍味の草食べた後で嘔吐することが多い。定期的に草を食べる犬も多いが、気分が悪いとき、嘔吐するために草を食べる犬も多い。

 嘔吐を数回繰り返した後の犬の胃を落ち着かせるには休ませることが一番で、24時間は食事を与えないようにする、吐き気が収まらないなら、少量の水を与える。水を一気に飲むとまた吐くこともあるので、まずは水を与え舐めさせるのもよい。食べ物を与え始めるときは、刺激の少ないものにする。たとえばご飯とゆでたチキンかひき肉を2対1の割合で混ぜた物などが望ましい。2~3日かけて徐々にいつもの食事に戻していく。

 嘔吐物に血が混じっていたり、餌を与えてないのに嘔吐が続いたり、元気がなかったりしたら、すぐに獣医を訪ねよう。嘔吐が長く続くようならば、毒物の摂取、膵臓の炎症、腸閉塞、肝不全、腎不全、パルボウイルスやジステンパーなどの感染症、鼓脹症も疑われる。

鼓脹症
 鼓脹症すなわち胃拡張、捻転症候群(GDV)は、緊急に治療を要す病気であり、一刻も早く獣医の治療を受けなければならない。鼓脹症になると胃はガスで膨張する。されに胃がねじれてガスがどちらの方向に流れなくなることもある。胃からはなにも出ない。犬は苦しみ、元気がなくなり、あえぐような荒い息をする。

 鼓脹症は早期に治療しないとショックを起こし、死に至ることも多い治療としては、胃内の圧力を減らしたり、胃を元の位置に戻して固定する手術を行ったりする。

下痢
 一生のあいだに一度も下痢をしない犬などいない。下痢は食事が原因であることが最も多く、食べ過ぎたり腸が受けつけない食事を食べたりすると下痢を起こす。ほかの原因としては、内部寄生虫やウイルス感染症(パルボウイルス)、食物アレルギー、消化不良、肝臓病、腎臓病、ガンなどがあげられる。単なる下痢なら、たいてい家庭で処置が可能である。

 対策としては、嘔吐の場合と同じように腸を休ませる。24時間は食事を与えないようにする、十分な量の水だけを与える。下痢が止まったら、ご飯とゆでたチキンかひき肉を2対1の割合で混ぜた物などが望ましい。2~3日かけて徐々にいつもの食事に戻していく。下痢が次の日も続いたり、血便が出たり、痛みがともなうような場合は獣医に相談する。

おなら
 おならはごく正常な消化の産物だが、家の中に不快な状況を引き起こすこともある。おならがひどい場合は、常識を働かせて対策をとればたいていの原因は改善できる。

 おならの原因はたいていは、食べ過ぎ、早食い、食事内容の急激な変化、生ゴミの拾い食いなどだが、これは簡単な方法で解決できる。すなわち、食事の量を減らす、食事の中身を変えるときは少しずつ変える、ゴミ箱に蓋をするなどの対策をとればいい。

 多数の市販のドッグフードに含まれている大豆が、おならの原因になるともいわれている。ドッグフードの表示を注意深く読み、おならがひどいようなら、大豆が主な成分となっている製品は避けよう。

肛門嚢の不調
 肛門嚢は、肛門の両脇、開口部のすぐ内側にひとつずつ存在する。肛門嚢には刺激性の悪臭を放つ内容物がつまっており、通常排便のたびに分泌される。

 肛門嚢はつまったり感染したりして、不満をきたすことがある。愛犬が後ろ脚のつけ根をカーペットに擦り付けたり、肛門の辺りを頻繁に舐めたりするときは、肛門嚢がつまっている疑いがある。肛門嚢炎を内部寄生虫と勘違いする人も多い。

 獣医に行けば、手で肛門嚢の開口部を広げて、つまっている内容物を出してくれる。肛門嚢が感染していれば、抗炎症剤をくれる。

尿の異常
排尿習慣の変化
 犬の排尿習慣に急激な変化があった場合は、すぐに獣医に診てもらったほうがいい。尿路感染症にかかると、排尿が困難になり、排尿回数が多くなったりする。オスでは前立腺の病気が排尿を困難にする事もあり、いずれの場合も血尿が出ることがある。膀胱にできた結石が尿道をふさぎ、排尿できなくなる犬もいる。そのまま放置すると、命にかかわる。

 老犬によく見られる糖尿病と腎不全(肝臓の機能低下によるもの)はともに、排尿が増え、のどの渇きが増すという症状になる。糖尿病はインシュリン注射により家庭で治療が可能だ。腎不全は老犬の代表的な死亡原因の一つだ。それでも低タンパク食にし、適量の水分を与え、こまめに獣医にチェックしてもらうことで、進行を遅らせ、老犬の寿命を延ばすことができる。

失禁
 犬は時には知らぬ間に排尿してしまう。卵巣を摘出したメスは睡眠中に尿を漏らすことがある。このような失禁は、獣医の処方する薬で容易に治せる。年をとると失禁が増える犬がいるが、散歩の回数を増やすことで改善される場合も多い。

老犬の健康管理
 きちんと世話をすれば、犬は15歳ぐらいまで生きることができるものであり、もっと長生きする犬も多い。残念ながら、年齢とともに様々な病気にかかりやすくなるのは確かで、腎不全、糖尿病、心臓病、難聴、関節炎、失禁、眼病(とくに白内障と進行性網膜萎縮)などがその例である。老化現象の一部として避けられない症状もあるが、気をつけて世話をし、年齢にともない敏感に対応してやれば、病気の影響を最小限に抑えられる。 下記参照

1.病気の最初の徴候を見逃さないようにし、気づいたらすぐに獣医に相談する。どんな病気でも治療は早い程良い

2.適度な運動をたっぷりさせる。毎日の散歩が、老化していく犬にもたらす空かは絶大だ。

3.愛犬が穏やかに愛情に包まれて暮らせる環境を作る。

4.毎日の運動と食事を規則正しく行う。

5.食事に気を配る。老犬は幼犬に比べて、カロリーやタンパク質の必要量は少ない。

薬の飲ませかた
 一般的な病気の多くは薬で容易に治せる。獣医から処方される薬は経口薬が多い。犬は強制的に何かを飲み込まされるのが嫌いなので、経口薬を与えるときには注意が必要だ。

 まず片手で上顎をしっかりつかんで口を開けさせる。このとき、犬に噛まれないようにすること。それから、もう一方の手で舌のできるだけ奥の方に薬を置く。薬を飲み込むまでそのままにする。なかなか飲み込めないときは、喉をなでてやると効果がある。犬に食欲がある場合は、薬をクリームチーズやピーナツバターの中に隠すとうまくいくことも多い。愛犬の苦痛が激しく、どうしても鼻づらをつかませない場合は、獣医へ連れていこう。わざわざ手を噛まれる危険をおかすことはない。


愛犬の骨格異常

骨格異常

関節炎
 犬の関節炎では、関節が変形してしまう病気、変形性骨関節症が最も多い。炎症を起こす部分は様々で、老犬に多い。関節炎の原因は、先天性奇形(股関節形成不全など)、ケガ、老化によって自然に起こる摩耗などがある。

 体を休めた直後はいつもより動きがこわばっているが、動き回ると痛みがなくなるように見えるのが、関節炎の最初の徴候である。痛みの原因を突きとめなければ治療できないので、まず獣医に相談する必要がある。通常の変形性骨関節症には、いくつかの抗炎症剤を組み合わせて与え、適度な運動と減量(太りすぎの場合)を行うのがよいとされる。太りすぎは痛んだ関節によけいな負担をかけてしまうからだ。

股関節形成不全
 股関節形成不全は、股関節の骨の位置がずれる先天性異常である。成長とともに股関節に痛みが出て、関節炎をわずらうようになる。股関節形成不全はすべての犬種にみられるが、大型犬のほうがより症状が重い。診断は診察とX線写真で行い、関節再生手術、大腿骨頭除去、人工股関節導入などの処置が施される。内科的治療は関節炎と同じである。

脊椎周辺の痛み
 人間と全く同じように、犬も背部の不調に悩まされる。階段を上がったりソファなどの上に飛び乗ったりするのをいやがったら、背中や腰の痛みが疑われる。触れたり、抱き上げたりすると痛がって吠えることもある。単なる筋肉痛という場合も多いが、椎間板ヘルニアが原因の場合もありうる。ヘルニアの程度が軽ければ多少不快感があるだけだが、重ければ体の一部または全部が麻痺してしまう。

 脊椎周辺の不調はすべての犬種にみられるが、ダックスフンドやウェルシュ・コーギーのように、胴体が長く足が短い犬が最も異常を生じやすい。また太りすぎている場合はかなり危険性が高くなる。痛みに気ついたらすぐに獣医の診察を受けること。筋肉痛をやわらげるには、安静にさせ、筋弛緩剤と抗炎症剤を与えるのが一般的である。重傷の椎間板ヘルニアの場合はすぐに手術をする必要がある。


愛犬の病気

犬の病気

愛犬のことは飼い主がいちばんよくしっている。
だから、元気がないな、病気かな、と思ったら、ためらわずに獣医に相談しよう。
犬は貴方だけが頼りなのだから。

肥満症
 肥満症は、犬の栄養障害の中で最も多い病気である。甲状腺機能低下症のような新陳代謝異常も肥満の原因のひとつだが、ほとんどの場合、食べ過ぎか運動不足が原因である。人間と同じように、太りすぎると皮膚炎や関節炎、糖尿病、心臓病などの病気にかかったり、その症状が悪化したりする。

 愛犬が太り過ぎかどうかを調べるには、リブテストが一番簡単だ(下記参照)。太り過ぎかなと思ったら、獣医に効果的な減量プログラムを組んでもらうのもいいだろう。

リブテスト
 両手を犬の体の側面にまわして肋骨を探す。肋骨にはっきり触れなければ太り気味だ。次に、上から犬を見る。健康な犬はウエストラインがはっきりしている。はっきりしていなければ太りすぎ。愛犬が太り過ぎかなと思ったら獣医に相談し、安全で効果的な減量方法を教えてもらおう。


 一般的な減量プログラムでは、カロリーの摂取量を減らすと同時に運動量を増やす。カロリー摂取量を減らすには、食事の量を減らす(通常は、現在の摂取量の60%)か、低カロリーで食物繊維を多く含む特別食を与える。1日の食事を2から3回に分けて、犬があまり空腹を感じないようにする。食事のあいまにおやつを与えていたなら、生の人参やサヤエンドウなど低カロリーの物に変えよう。

 規則的な運動は、減量のためには欠かせない。まずは5分~10分の短い運動を繰り返すことから始めて、最終的には毎日30分元気よく遊んだり、活発に散歩させたりさせよう。犬か飼い主のどちらかが疲れを感じたら、必ずペースを落とすか立ち止まって休息する。毎週または2週間に1回リブテストを行い、体重を量って犬の状態を観察する。きちんと実行すれば、驚くほど早く体重が減量するだろう。

犬の体重の量りかた
 犬の体重を量るのには、犬を抱え上げて体重計に乗るのがいちばんだ。合計体重から貴方自身の体重を引けば、犬の体重がわかる。犬が小型犬か子犬であれば簡単だが、大型犬の場合は正しく持ち上げるように注意しなければならない。かがんで犬を両手で抱え込み(胸とお尻から抱える)、下半身全体を使ってゆっくりと立ち上がる。

咳とクシャミ
 どんな犬でも咳やクシャミをするが、回数が多かったり、次の日になっても止まらなかったら、獣医に相談しよう。クシャミが続くようなら、アレルギーが原因かもしれない。

 また、クシャミとともに一方の鼻の穴から膿のような鼻汁が出たら、異物を吸い込んでるか、鼻に腫瘍ができている可能性がある。 

 健康な犬が急に咳をしだしたら、ケンネルコーフの疑いがある。これは人間で言えば風邪にあたり、普通、喉が詰まったような咳をし、少量の痰を吐く。飼い主は犬が喉に何かを詰まらせたと思い込むことが多い。咳は2週間続くこともある。

 特に夜に咳が続く場合は、心臓が弱くなっている可能性もある。犬は年齢とともに心臓が弱ることが多く、心臓の機能が低下すると、肺に液体がたまって腹部におよぶこともある。そうなると咳に加えて、呼吸が速くなったり困難になったりという症状があらわれ、腹部が膨らみ、運動をしたがらなくなる。

 重い心臓病の場合には、歯肉や舌が青紫色になり、気を失うこともある、心臓病は、命にかかわる病気だが発見が早ければ薬で治療できる。

 老犬の咳は、気管支炎によることが多いが、この場合は薬で簡単に治療できる。小型愛玩犬の幼犬には気管虚脱が原因の咳が多く見られる、これは気管に遺伝的な欠陥があるために起こり、重傷の場合もある。気管虚脱の程度が重傷であれば、欠陥を矯正するために外科的手術が必要なこともある。

皮膚の異常
 獣医の診察室で最も多く見かける犬の病気は皮膚の異常であり乾燥肌などの軽症のものから、重い感染症状などの重傷のものまでさまざまだ。皮膚病にかかると、かゆがる、フケが出る、毛が抜ける、皮膚が赤くなる、悪臭がする、発疹が見られる、しこりができるなどの症状がみられる。

 犬がひどくかゆがって、皮膚をかいたり、こすったり、なめたりすると、感染症にかかるおそれがある。ある一定の場所だけなめるときは、「ほっと・スポット」と呼ばれる痛みの強い感染症にかかっている可能性がある。

 また、ノミなどの外部寄生虫がかゆみの原因になっていることも多い。愛犬が皮膚をかいていたら、まずはノミを探そう(下記参照)。ノミがいなければ、獣医に相談する。また冷水浴はかゆみをやわらげる効果がある。

愛犬家の敵「ノミ」
 小さくて平べったくて飛び跳ねる虫、ノミ。ノミは犬を苦しめるおなじみの皮膚寄生虫である。ノミに噛まれると犬はかゆがり、噛んだり、かいたりする。特に背中の尾のつけ根の部分がよく噛まれる。ノミの唾液にアレルギーを起こし、体全体を激しいかゆみを感じる犬も多い。ノミを食べると条虫に感染する恐れもある。

 愛犬がかゆがっていたら、ノミがいないか探してみよう。目の細かいノミとり用のクシか指を使って臀部や後ろ脚のあいだの毛の中を探す。さらに毛の中に黒くてザラザラしたノミの排泄物(消化された血とノミの糞便の混合物)がないか探す。のみの排泄物は湿らせたチィッシュの上に置くと赤い色に変わる。

 ノミは成長の段階によって犬に寄生したり離れたりするので、根絶は難しい。治療を効果的にするのには、愛犬やほかのペットに寄生するノミを退治するだけではなく、家の中や庭にいるノミも一掃しなければいけない。まずはペットの体を洗う。乾いたらノミとり用のクシを使って残ったノミをとる。ペット用の毛布などを洗濯し、家の中もきれいに掃除機をかけ、ゴミの収納袋を捨てる。安全で効果的なノミとり用の製品もたくさん出ているので獣医に相談してみよう。

 フケは犬が皮膚をかいて出ることもあるが、乾燥肌が原因のことも多い。特に冬の時期は、乾燥肌の犬には必須脂肪酸を含む植物を与えるとよい。たとえば、ヒマワリ油、コーン油、ピーナツ油、などが適している。フケとともに、毛づやが悪くなる、毛が脂肪で固まる、悪臭がするなどの症状がみられたら、脂漏性皮膚炎の可能性がある。獣医に相談すれば原因を突きとめて、適切な治療をしてくれる。

 脱毛は、外部寄生虫(ダニ)や輸鮮などの菌類感染、ホルモンバランスの崩れなどが原因で起こる。さいわい、犬の脱毛はたいてい治療が可能である。

 皮膚が赤くなる、発疹が出る、ときには悪臭やかゆみをともなうなどの症状がある場合は、膿皮症という感染症の疑いがある。治療には抗生物質を使い、獣医が処方する特別な薬浴を行う。

 犬の皮膚の表面あるいは内部にしこりがあるときは、嚢胞、腫瘍、膿症などの可能性がある。嚢胞は普通、痛みがなく、流動性の物質が中に詰まっていることが多い。腫瘍は大きさも形も様々だが、変わった色や形のもの、急に大きくなるのは悪性の疑いがある。膿症(局部感染)は痛みをともない、場所によって硬さは異なる。しこりが見つかれば獣医の診断を受けよう。


シラミ
 犬に噛みつくこの虫が皮膚をはいまわるのは目で確認できる。卵は白く、毛の中に簡単に見つけられる。愛犬が体をかいていて、成虫か卵が見つかったら、獣医に安全な殺虫用シャンプーを教えてもらおう。犬につくシラミは簡単に退治でき、人には移らない。

マダニ
 マダニに噛まれても、普通それだけでは皮膚病にかからないが、ライム病やダニ麻痺症などに感染する恐れがある。

 愛犬を芝生の上や森の中を走りまわった後は、ノミ取り用のクシを使って、注意深くマダニがいないかチェックする。マダニは平たく茶色っぽい種のように見えるが、血を吸うと小さなブドウぐらいの大きさまで膨らむ。

 まず、消毒用アルコールでマダニを殺す。ピンセットをできるだけ皮膚に密着に密着させてマダニをつかみ、つぶさないようにゆっくりと引き出す。ノミとり用の製品の多くはマダニも駆除できるが、特にマダニ予防用に作られた製品もある。詳しいことは、獣医に相談しよう。

その他のダニ
 非常に小さな外部寄生虫で、皮膚の内部に生息する。なかでもニキビダニとヒゼンダニは疥癬を引き起こす。ニキビダニは犬の毛包の中に必ず見つかる。犬の免疫力が衰えているときに、ニキビダニが増殖し、脱毛が起こることがある。たいていの場合は、自然に治るが、拡大して重い感染症につながるケースもみられる。

 ニキビダニと違って、ヒゼンダニは感染力が強い。皮膚の表面に穴を掘って寄生しひどいカユミやカサブタ、脱毛を引き起こし、特に肘や耳の部分に多く見られる。人間が噛まれることもある。

 愛犬の毛の抜けたり皮膚が炎症を起こしていたりしたときは、獣医の診察を受けよう。獣医の一部をとって顕微鏡で調べ、原因となっているダニを突きとめてくれる。診察にもとづいて、寄生虫駆除剤の投与、薬浴などの治療をしてくれるだろう。 

 犬の目は人間の目によく似ておりどの部分をとっても、視力に影響をおよぼす病気にかかる危険性がある。目ヤニが出る、目が赤くなる、痛みを感じるなどがよく見られる症状である。涙を流していたり、目を細めていたり、目を閉じていたりするときは、痛みがあると考えられる。

 犬が目ヤニを出したり目を赤くしたりする場合は、結膜炎が原因であることが多い。結膜炎になるとまぶたの裏側の結膜が赤く腫れ、カユミを感じることもある、目ヤニは無色透明か黄色で、粘りの強い場合もあれば弱い場合もある。結膜炎は、アレルギーや環境汚染のような刺激、細菌やウイルスの感染などによって起こる。炎症によって目頭にある涙管がつまることもあり、そうなると涙は下まぶたから溢れて頬に流れ出す。結膜炎は、患部に塗る軟膏か目薬を獣医からもらい治療すれば、簡単に治る。犬の目ヤニをとるには、清潔な綿を丸めてぬるま湯にひたして優しくふいてやる。

 涙の量が少なすぎる犬には、目が赤くなり、ときに緑色を呈する粘りけの強い目ヤニを出すという症状がみられる。この病気は「ドライアイ(乾性角結膜炎)」と呼ばれ、治療しなければ角膜に回復不可能な障害を残し、失明の恐れもある。獣医に相談すれば、目が乾かないようにする薬を処方してくれる。

 目が赤くなり、痛みが生じ、目ヤニが出るのは、緑内障が原因のこともある。緑内障は眼内圧の上昇によって起こり、この病気になると多くの犬は痛みのために元気がなくなる。緑内障にかかると短期間のうちに失明に至ることもあるので、愛犬に緑内障の疑いがある場合はすぐに治療しよう。

 白内障は水晶体が濁る病気で犬にはよく見られ、目の中心部が白く見えるのが特徴である。先天性のものもあれば、老化によるものもあり、糖尿病が原因のことが多い、白内障が進行すれば視力障害が起きるので眼科の獣医に除去してもらう必要がある。しかし水晶体の濁りは、自然な老化現象の範囲といえるものもある。これは水晶体硬化症と呼ばれる物で、犬の視力にそれほどの影響をおよぼさない。

 網膜の病気も視力障害をもたらす。進行性網膜萎縮(PRA)は多くの犬種に見られる先天性の病気で最初は夜に目が見えにくくなる。残念ながら最後は全盲になり、現在のところは治療法はない。しかし、視力障害をもたらす病気はこれ以外のものは、治療が可能である。愛犬の視力に異常が見られたら、すぐに獣医の診察を受けること。

 犬はネコの爪や木の枝で角膜を傷つけることがよくある。角膜に傷を負うと、犬は目を閉じて激しく涙を流す。治療せずに放っておくと、傷ついた部分が炎症を起こして漬瘍となり、失明する恐れがある。

 また、まぶたに生まれつき異常があるために角膜が傷つくこともある、異常には、「まぶたが眼球側に巻き込まれている」「外側にめくれ上がっている」「まつげが眼球側に向かって生えている」などがある。しかしこういう異常は、たいてい手術で簡単に治せる。

 普通、犬は虫歯にならないが、3歳になる頃には80%以上が歯周病(歯肉および歯を支える組織の感染症)にかかる。歯周病は細菌が繁殖し歯に歯石や歯垢が付くことから始まる。そして歯肉及び歯を支える組織が感染により退行し、歯が抜け落ちる。放置すれば感染が拡大し、ついには肝臓や心臓まで侵される。

 歯周病は定期的に歯のケアをする(下記参照)ことで防げ、早い段階で治療すれば元の状態に戻せる。歯の異常には口臭で気づくことが多いが、そのほかにも「よだれを垂らす」「食べたがらない(特に固い物)」「鼻汁が出る」「顎や頬がはれる」などの症状が出る。健康な犬は息は臭くない。口臭は歯の異常が原因であることが多いが、ほかに糖尿病や肝臓病や腎臓病なえども考えられる。

歯周病の予防
以下の手順に従えば、簡単かつ確実に愛犬の口内を清潔にし、口臭をなくせる

1.グルーミングの際に、必ず歯をチェックする。少なくとも週に2回、ガーゼかタオル、歯ブラシを使って歯を磨く、人間用の歯磨きでなく、犬用の歯磨きを使うこと。

2.年1回、獣医に歯を診てもらう、歯石がたまりすぎていたら、除去してもらう必要があるかもしれない。除去は普通、麻酔をかけて行われる

3.愛犬には毎日ドライフードや硬い犬用のビスケットを与え、硬いオモチャや骨を噛ませる

 犬の耳は、耳介、外耳道、中耳、内耳の4つの部分から成り、どの部分も病気にかかりやすい。耳介は負傷により大量に出血する事がある。耳介に傷を負ったら、傷全体をタオルで強く抑え、頭を振らないようにして、できるだけ早く獣医に見せること。特に老犬によく見られるのだが、耳介がブヨブヨと晴れ上がる耳血腫と呼ばれる病気がある。耳血腫は頭を振りすぎることが原因と考えられており、できるだけ早く獣医の診断を受けることが望ましい。治療が大幅に遅れると、犬はよけいな痛みを与え耳が変形してしまうこともある。

 犬の耳の病気で一番多いのは、おそらく外耳道の炎症(外耳炎)だろう。外耳炎をわずらっている犬は、頭を振り、炎症を起こしている耳をかいたりこすったりする。耳を触ると痛がり、耳汁が出て悪臭がする。

 特に子犬では、耳ダニが外耳炎の原因になることが多い。一胎子全部が耳ダニに感染してしまうこともよくあり、カユミがあり、色が濃く砂が混じったような膿が出る。綿を丸めた物に鉱油を2~3滴つけて拭けばこの膿はきれいにとれるが、耳ダニを完全に取り除くには薬で治療しなければならない。

 外耳炎は細菌や酵母菌に感染することでも起こる。さらに、アレルギーや脂漏性皮膚炎も関係することがある。耳が長く垂れている犬やよく泳ぐ犬は、耳の感染症にかかりやすい。長く垂れた耳の通気をよくするには、耳介や耳の穴の毛を短くする。愛犬が泳ぐのが好きなら、酢剤と消毒用アルコールを同量ずつ混ぜ合わせて溶液を2~3滴、水泳のあとに耳管にたらして耳管を乾かすといい。耳の異常が2日以上続いたら、獣医に相談しよう。

 外耳道の感染が中耳や内耳に広がると、「神経に異常がでる」「頭を傾けるようになる」「平均感覚がなくなる」「耳が聞こえなくなる」などのより重大な症状が出てくる。障害が残らないようにするには、すぐに治療を受けさせること。耳が聞こえないのは遺伝によることもあり、全身が白または白が基調の犬に多い。耳が遠くなるのは老犬にもよく見られる。


愛犬の家庭健康診断

愛犬の家庭健康診断

 愛犬のグルーミングをしながら「家庭健康診断」を実行しよう。
体の異常を早期に見つけることが、獣医の治療をよりスムーズにさせる鍵なるのだ。
まず犬の全身マッサージする事から始めよう。
頭部からスタートしてシッポと足に行き着くまで、ゆっくりと体の部分を点検していこう。


目・目をのぞき込んで明るく澄んでいて目ヤニがないのが正常。
 赤くなったり、目を細めたり(痛みのしるし)、曇ったりしていたら要注意だ。


鼻・正常な犬の鼻は冷たく湿っているのが普通だが、鼻汁は出ない。
 たとえ鼻が温かく乾いていても、ほかの病気の徴候が見られなければ心配ない。


歯・歯は白いのが普通だ。黄ばんだり茶色になったりしていたら、
 専門家に掃除してもらう必要がある。


口・いわゆる「犬臭い」息をしていたら歯肉か歯の病気の疑いがある。
 だが肝臓や消化器系に問題がある可能性もある。


口内・口の中を念入りに調べる。歯肉や舌はピンク色(黒い色素の斑点がある犬もいるが、
 これは異常でもない)が正常で、青白かったり、赤や青や黄色に変色していたら、
 病気の徴候だ。口の中にしこりがあれば異常。


耳・耳の中を調べる。ピンク色をして、痛がらず、耳だれが出てないのが正常。
 臭いや腫れがあったり、じくじくしていたり、耳だれが出ていたら異常だ。


首・首の皮膚を優しくつまんで、脱水状態になってないか調べる。正常な皮膚は柔らかく、すぐに元に戻る。
 脱水状態の皮膚は硬く、立ったままなかなか戻らない。


胸・肋骨に触ってみる。体に贅肉がなければ、肋骨に触ることができる。太りすぎの犬にははっきりとした脂肪層がある。
 痩せた犬や病気の犬は肋骨が浮き出ている。太鼓腹は、太りすぎの犬には異常とはいえないが、そのほかの部分が痩せている犬の場合は問題だ。


被毛・毛に手を走らせる。健康な毛は光沢があり、手を走らせても過度に抜けたりしない。
 はげている場所はないか調べる。


皮膚・毛の下の皮膚に注意する。正常な皮膚は清潔で、フケやカサブタや臭いがなく、脂ぎってない。
 ノミやノミの排出物(糞や卵。あらい黒コショウのように見える)。
 ダニがいないか調べる。


お尻・お尻を調べる。肛門部分は清潔で乾いていて、しこりがない。
 炎症があるなら、下痢をしているか、臭嚢が詰まっている恐れがある。


脚・脚を調べる。しこりや痛む箇所がないか触ってみる。


パット・パット(足の裏にある柔らかい膨らみ)に傷がないか、爪に損傷がないか調べる。
 爪は切らなくて大丈夫か?

 

危険信号
 家庭での健康診断で異常と思えるところが見つかったら、あるいは下記にあげた徴候に気がついたら、必ず獣医に相談すること。

食欲不振が1日以上続く。

食べにくそうだったり、口を痛がったりする。

計量時や胴まわりのチェック時に、体重の急激の増減に気づく。

体重が徐々に減り、いつまでも続く。

熱がある。

痛がる。

嘔吐が3回以上ある。血が混じったり黒ずんだりしたら、すぐ獣医に連絡を。

下痢が1日以上続く。便に血が混じっていたら、すぐ獣医に連絡を。

便通の異変が1日以上続く。

咳や苦しげな呼吸をする。

くしゃみが1日以上続く。

過度に水を飲む状態が1日以上続く。

頻尿、家の中でそそう、排尿時の困難や力み、血尿、尿量の減少が見られる。

唾液を過度に出す。

動作が鈍い、運動したがらないなど、行動の異変が1日以上続く。

耳をこする、頭を振るなどの動作を含め、過度にかゆがったり、かいたりする。

脚を引きずり、その日のうちに治らない。

発作、けいれんを起こす。

目ヤニが1日以上続く。横目で見たり、見えにくそうにしているなら、すぐに獣医に電話を。


愛犬の健康管理

健康管理

あなたの愛犬が健康で長寿をまっとうするためには、バランスのよい食事を与え、
 十分な運動や遊びをさせるだけでなく、病気予防のための健康管理に留意する
必要がある。健康管理は愛犬の生涯を通しての飼い主の課題である。

 子犬を飼い始めたら出来るだけ早く獣医に連れていこう。初診の際には獣医は、子犬をくまなく診察して健康を確認する。そして便を検査して腸内寄生虫の有無を調べ、必要な予防接種の予定を立ててくれる。

予防接種
 子犬が感染しやすい接触伝染病の病気がいくつかある。命とりになりかねない危険な病気だが、これらは予防接種で簡単に予防できる。たいていのワクチンは、子犬が12~14週間までに3~4週間の間隔で2~3回に分けて接種する。


予防接種一覧表
病名 病気の種類 ワクチン


病名:ジステンパー
病気の種類: たいていは命にかかわるウイルス性疾患で、呼吸器系、
消化器系、神経系がおかされる。
ワクチン:生後12~14週までに3週間隔で(6,9,12週目、または8,11,14週目)その後は毎年1回


病名:伝染性肝炎
病気の種類:ウイルス性の肝臓疾患 ジステンパー予防接種に含まれる
ワクチン:パラインフルエンザ ウイルス群の中のウイルスと、ケンネルコーフ(伝染性気管支炎)の病原として知られる細菌が原因。人間の風邪のような症状 同上


病名:パルボウイルス感染症(伝染性腸炎)
病気の種類:(特に子犬の場合)ときに死に至る危険な腸疾患
ワクチン:生後5ヶ月になるまで、このワクチンを接種する獣医もいる


病名:レプトスピラ感染症
病気の種類:腎臓と肝臓が侵される細菌性疾患
ワクチン:生後9週目までは、このワクチンを入れない獣医も多い


病名:狂犬病
病気の種類:命にかかわるウイルス性神経疾患。
ワクチン:人間を含むあらゆる哺乳動物が感染。今日ではほとんどみられない。
狂犬病が問題となっている地域だけに必要な予防接種で、毎年1回


 回数を重ねるのは、子犬はたいてい母親から一時的な防御物質(抗体)を受け継いでおり、それが子犬の自己防衛能力の発達を妨げるおそれがあると考えられているからだ。ほとんどのワクチンは毎年1回、更新接種する。よく心得ておく必要があるが、子犬が予防接種をすべて受けるまでは、決して防護が完全とはいえない。子犬が十分な免疫がないあいだは、予防接種を受けていない動物たちと接触する場所には連れて行かないようにすることだ。
住んでいる地域や犬をとりまく環境によっては、獣医はさらにいくつかのワクチンを勧めるかもしれない。

危険信号
 たいていの犬は、具合が悪くても症状が現れない。犬の行動を観察して危険信号をとらえ、手遅れにならないうちに獣医に助けを求めるかどうかは、ひとえに飼い主の貴方にかかっているのだ。

 犬の通常の心拍数は毎分80~140で、前脚のすぐ後ろから胸に両手をまわして軽く押しつけるようにすると、鼓動が伝わってくる。呼吸を調べるには、胸の動きを見る。犬に意識がなく全く動いているように見えない場合は、犬の鼻先に糸か髪の毛wそぶら下げて、ほんのわずかでも動きがあるかどうか調べる。

 犬の通常の体温は38度~39度の間である犬の体温を測るには、直腸体温計あるいはデジタル体温計の一掴みの潤滑ゼリーをつけ、注意して肛門に約5㎝の深さまで挿入する。そのまま体温計をしっかり握っておき、体温計に書いている時間が来たら温度を見て39.5度を超したら熱があるので、すぐに手当が必要だ。

 熱のある犬のほとんどは食欲がなくなり、動きが鈍くなり、どんよりした目になる。熱のある犬の鼻は熱く乾きがちだが、健康な犬でもこの状態を示すものは多数いるため、犬の鼻は熱の判断基準にならない。犬に熱があるかどうかを知るには、体温を測るのが唯一確実な方法である。



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